チャットレディが見た、お客様の悲喜交々

私はチャットレディをしているんですけど、本当にいろんなお客さんがいますよね。仕事自体は家でパソコンかスマホに向かうだけでできるんですけど、正直、世の中の平均的な女の人よりずっと多くの人と知り合ったんじゃないかな、って思います。そういう意味でチャットレディとは自分の視野を広げてくれる仕事でもあるかと思います。
よくあるのは、上司か家族についての話ですね。チャットレディにも守秘義務がありますからあまり深くは話せませんけど、こんな感じですよ。
「ねえねえちょっと聞いてよ、またうちの上司がいろいろ言ってきてさあ。今時パソコンなんて流行らないから、タブレットにキーボードつけて事務やったほうがいいんじゃないか、って言うんだよ。おいおい、それはただのパソコンじゃないか! って突っ込んでやりたくなったよ。まあ黙ってたけどね」
「ちょっと聞いてよチャットレディ、この間、妻の両親と大喧嘩しちゃってね。というのも、僕はゴルフが好きなんだけど、義父はサッカーが、義母は野球が好きで、どれが一番素晴らしいかという話になってね」
とまあ、面白いお話ばかりです。あと、印象に残っているのは、大学生くらいの若い男の人ですね。通話がつながったら、なんかすすり泣いてるような声がするんです。ちょっと驚いちゃって、「お客様、どうなさったんですか?」って尋ねてみました。そうしたら、その人はこう言うんですよ。
「チャットレディさん、僕、友達がいないんです。このままずっと孤独なのかなって思ったら、自分なんか……って、いろいろ考えてしまったんですよ。でも、そんな時にこのサービスのことを思い出して、話をさせてもらおうと思ったんです」
それから、その人は私を相手に、大学のこと、実家のことなど、とめどなく話しつづけていましたね。いつもそうですけど、私は相槌をうつだけですよ。でも、そういう人にとっては、人に話を聞いてもらうという行為が効果的なのかもしれませんね。通話が終わる頃には、「今日はお話しできて良かったです。ありがとうございます」って、それまでより明るい声で言ってくれましたから。こういう時は、チャットレディやってて良かったなあって思います。

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